これまで、著者P.W.シンガーの著書は「戦争請負会社」と「子ども兵の戦争」を読んできた。国際紛争の視点は中立的(国連的)で、多国籍軍とは距離をおいた言い方をしていた。ところが本書では、驚くほどアメリカンな視線で語ってくれる。戦場から人を排し、ロボット兵を送り込むことで、自国がどのように見られているか、ようやく気づいたようだ。
正義の味方になりたがり、「戦争を終わらせるための戦争」をしたがるアメリカ人にとって、無人機は、誤ったメッセージを発信するという。曰く、無人機は無差別テロを「引き寄せる」のだと。イラクの民間人の発言が印象的だ。
「イスラエル人やアメリカ人は冷酷で残忍だという象徴が、無人システム。私たちを戦わせるために機械を送り込んでくる臆病者だと考えている…男らしく戦おうとせず、戦うのを怖がっている、と。だから自分たちが勝つには、イスラエルやアメリカの兵士を何人か殺すだけでいい」
ロボットというと、アメリカ人は「ターミネーター」のような不気味な存在を思い浮かべるらしい。お国柄だろうか、ロボットというと友達やメイドを作りたがる日本人と偉い違う。2003年のイラク戦の作戦名「Shock and Awe(衝撃と畏怖)」で役立つと思いきや、「正々堂々戦わない」という、まるで逆の印象を植え付けている。著者は、テロリストにアメリカ本土を攻撃する動機を与えることになると警告する。無人機が、「テロを推奨する」のだ。
現実はSFよりもSFだ「ロボット兵士の戦争」: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる (via ginzuna)
現実はSFよりもSFだ「ロボット兵士の戦争」